認識はしてます。理解してないだけで。

 わたしの日常でかなり困ることのひとつです。目の前のことを認識はしているのですがそれが現実のこととして頭の中に情報として残らずに強制スルーしてしまいます。
 例えば交差点で信号が青に変わったのを確認して歩き始めると数歩進んだところで、あれ赤じゃないよな?と焦ってもう一度信号を確認します。それも横断歩道の真ん中で。これはすぐに忘れるという感覚ではなく、見て認識もしているのにそれがテレビの中の他人事のように現実感を欠いているような感覚です。

 クライアント様との打ち合わせでヒヤリとすることもあります。話しの流れはきちんと聞けているのに頭が情報を強制スルーしていますから、たった今話していたことと同じ質問をすることも少なくありません。だから今その話をしてたじゃないですか!という感じになります。聞かれた方としては頭の中が?で一杯になるはずです。
 これはわたしの私感ですがADHDであることで社会で困ることはコミュニケーションではないかなと思います。デザイン業はクリエイティブな仕事と言われますが、クライアント様や協力会社などの外部とのコミュニケーションやプレゼン、またすべてのビジュアルを一人で決めるわけではありませんから社内での調整力など、必要なスキルはクリエイティブとコミュニケーション力が半分半分です。どの業界も同じように専門技術とコミュニケーション力がバランスよく求められると思います。そういうとやはり当事者としてはひるんでしまいます。わたしもこのコミュニケーション力を渇望してやみません。ヤケクソぎみに過ごした期間もありましたが、しかし一生懸命取り組んでできないものは多分どうやってもできません。クライアント様に怪訝な顔をされても、同僚に呆れられても、できないものはできない。今はそれでもいいのかなと思っています。

 ADHDの方は頭の中が多動だという人が多いと聞きます。これは逆に他の人には絶対できない芸当です。思考のスピード、量、時間、全てが人並み外れているということですから、コミュニケーション力ともうひとつの必要要素である技術力が飛躍的なレベルに到達する伸びしろが高い、と期待しています。